TrPower0906改2


ワイドレンジ&ハイスピード電流帰還型パワーアン プの製作


TrPower0906改の電源まわりを見直したもの、音が断然良くなった。

[1]回路図

回路図をこ こに示す。
入 力部はダイヤモンド回路で電流増幅部をとおしてカ レントミラー型の電流バッファにつながっている。電 流帰還方式のアプでゲインは 16 倍 だ。電源電圧 ±24V で 8 Ω で約 15 Wの出力が得られる。
電流増幅部は一見ゲインワイドラー型カレントミラー風だがそれはDC成分についてだけで、交流成分については Q2,Q4 の電流増幅率がそのまま電流ゲインになる。低電圧で高い電流ゲインが得られ NFB 量を増やせるのがこの回路の特徴だ。
2sK170と150Ωを組み合わせた定電流が2箇所あるが、これは定電流ダイオードのことだ(回路図エディタに定電流ダイオードがなかったため)。
C28の2.2uFのコンデンサはR14でバイアスを増やした際のカレントミラー型バッファの発振を防ぐためのもので、電解コンデンサに置き換えることはできない。フィルムコンデンサを使ってほしい。
試聴により電源回路のコンデンサの容量を決めた結果、1chのトータル4万uFという大規模電源になった。
Q16-D1, Q18-D2, Q6-Q7, Q8-Q5 を各々熱結合させる。

[2]製作

スイッチング電源からスピーカーにいくアース線と基板にいくアース線を分けて基板内部のアース線に大電流が流れないように注意する。

(1)外観


[3]性能

1. RMAA
(0)測定方法
1)周波数特性
a)機材
    サウンドカード ASUS XONAR Essence STX
    発振器ソフト WaveGene Ver. 1.40
  サウンドカードベンチマークソフト Right Mark Audio Analyzer 6.2.3
  交流電圧測定 秋月通商のテスター P-10
    ダミー抵抗 8Ω(セメント抵抗)
b)測定法
WaveGene で 1kHz の正弦波を発生させて アンプに入力した。
周囲雑音の影響を減らすため、Line-in からのケーブルの入力に並列に 680Ω の抵抗をいれた。
アンプの出力ダミー抵抗につなぎ出力電圧を 2.83 V(1W) にして 10 kΩ の可変抵抗で分割してサウンドカードに接続した。
この状態で Right Mark Audio Analyzer で測定した。

(1)測定結果

(1)RMAA
左CH
右CH
左CHのサマリ
Frequency response (from 40 Hz to 15 kHz), dB
+0.02, -0.12
Excellent
Noise level, dB (A)
-105.2
Excellent
Dynamic range, dB (A)
105.1
Excellent
THD, %
0.0048
Very good
THD + Noise, dB (A)
-84.9
Good
IMD + Noise, %
0.0083
Very good
Stereo crosstalk, dB
N/A
N/A
IMD at 10 kHz, %
0.111
Average
General performance
 
Very good

[4]コメント

A級アンプ op6w100113 ショックで、それまでのB級アンプの電源まわりをあわてて見直した。劇的な改善があったが op6w100113 と互角の性能にはならなかった。



2009.11.12 sけいし (s_keishi@yahoo.co.jp)
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