TrPower0901改4


電流帰還型パワーアンプの製作


A級アンプop6w100113の出現で、それまでのアンプは電源が弱すぎてアンプ本来の性能が発揮されてないことが明らかとなった。
TrPower0901改3の電源を強化したのが改4だ。
op6w100113 にはかなわないがまともな音がするようになった。

[1]回路図

こ こに回路図を示す。
ダイヤモンドバッファにバイポーラトランジスタ(2SA1931,2SC4881)を使用したカレントミラー型バッファをつけた回路だ。2つの 2SA1931と2つの2SC4881をそれぞれ熱結合することによりエミッタ抵抗レス化を実現している
カレントミラー型バッファの22Ωのエミッタ抵抗はベース電流を増やすためのもので、2.2uと0.1uのコンデンサは発振防止のためのものだ。2.2uFのコンデンサは電解コンデンサでは発振がとまらない。フィルムコンデンサを使ってほしい。
スイッチング電源をA級アンプに取られてしまったので、秋月の特売ACアダプタ4個で電源としている。
電流帰還型アンプで増幅率20dB・出力8Wx2となっている。



[2]製作(写真)

1uHのコイルは 0.8mmφのスズめっき線を単三電池に10回巻きつけてつくった。コイルが伸びないように
コイルの中に10Ωの抵抗をいれて両端を半田付けしてはいできあがり。コイルの作り方は長岡係数で検索すると出てくる。

(1)外観



[3]性能

(0)測定方法
a)機材
    サウンドカード ASUS XONER NTX
    発振器ソフト WaveGene . 1.40
  サウンドカードベンチマークソフト Right Mark Audio Analyzer 6.2.3
  交流電圧測定 秋月通商のテスター P-10
    ダミー抵抗 8Ω(セメント抵抗)
b)測定法
WaveGeneで1kHzの正弦波を発生させて アンプに入力した。
アンプの出力ダミー抵抗につなぎ出力電圧を 2.83 V(1W) にして 10 kΩ の可変抵抗で分割してサウンドカードに接続した。
この状態で Right Mark Audio Analyzer で測定した。

(1)RMAA
右CH
左CH

左CHの内容
Frequency response (from 40 Hz to 15 kHz), dB
+0.02, -0.17
Very good
Noise level, dB (A)
-106.6
Excellent
Dynamic range, dB (A)
106.5
Excellent
THD, %
0.0025
Excellent
THD + Noise, dB (A)
-89.9
Good
IMD + Noise, %
0.0028
Excellent
Stereo crosstalk, dB
N/A
N/A
IMD at 10 kHz, %
0.0046
Excellent
General performance
 
Very good

ちとハイ落ちなのとTHD+Noiseが気になるが、十分な性能だ。
A級のop6wのように総合評価以外全部 Excellent とはいかなかったが自作アンプとしては悪くない。


2010.08.08 sけいし(s_keishi@yahoo.co.jp)
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