TrPower0907


ハイスピード電圧帰還型パワーアン プの製作


[1]回路図

回路図をこ こに示す。
±20Vのトランス式電源の回路図はこれ
入 力部はハイベータのバイポーラトランジスタを使用した差動増幅回路でカレントミラーで信号電流を取り出した後、電流電圧変換段に接続されている。電圧電流 変換段は入力を反転増幅にした差動回路で、非反転出力をカレントミラーで負電圧側に送ることでプッシュプルで動作する。出力段は通常の2段ダーリントン だ。ゲインは 16 倍。電源電圧 ±20 V で 8 Ω 負荷で約 19W, ±24 V で 8 Ω 負荷で約 28Wの出力が得られる。
今回100円ショップのタッパーに組み込んだので、電源コンデンサと基板の間に加熱保護回路をつけた。回路図はこれ

[2]製作(写真)

回路上は 56W 4Ω でも動作可能だが、大型放熱器が入手できなかったので 4Ωだと連続出力 10W が限界だ。
終段トランジスタのベースに入ってるフェライトビーズは発振防止なのでパワートランジスタに直接つけること。

(1)外観

ただのタッパーだ。

(2)買い物リスト
買い物リストをここに示す
純粋部品で 6365円 送料などを含めると1万コースか。

[3]性能

(0)測定方法
1)周波数特性
a)機材
    サウンドカード Sound Blaster Audigy2
    発振器ソフト WaveGene Ver. 1.40
  サウンドカードベンチマークソフト Right Mark Audio Analyzer 6.2.2
  交流電圧測定 秋月通商のテスター P-10
    ダミー抵抗 8Ω(セメント抵抗)
b)測定法
WaveGene で 1kHz の正弦波を発生させて アンプに入力した。
周囲雑音の影響を減らすため、Line-in からのケーブルの入力に並列に 680Ω の抵抗をいれた。
アンプの出力ダミー抵抗につなぎ出力電圧を 2.83 V(1W) にして 10 kΩ の可変抵抗で分割してサウンドカードに接続した。
この状態で Right Mark Audio Analyzer で測定した。

2)歪率(±20V電源)
a)機材
    サウンドカード Sound Blaster Audigy2
    発振器ソフト WaveGene Ver. 1.40
    オシロ+FFTソフト WaveSpectra Ver. 1.40
  交流電圧測定 秋月通商のテスター P-10
    ダミー抵抗 8Ω(セメント抵抗)
b)測定法
    率特性カーブを描いてみように書いてある方法に 従った(文献1)。
    周囲雑音の影響を減らすため、Line-in からのケーブルの入力に並列に抵抗をいれた。
    抵抗値は 1W 以下で 680Ω 1W を超えたら 68Ω とした
  入力を絞るための可変抵抗の操作が困難だったので、PC側でサウンドカードの再生音量を調整した。


3)矩形波応答
1)発振器
LMC555を使い矩形波発振回路(回路図はこれ)
を作り、100kHz, 10kHz, 1kHz, 100Hz の信号源とした.
2)オシロ
日立 V-252 20MHz
3)ダミー抵抗
アンプの出力に 8Ω のセメント抵抗を繋いで測定した。

(1)周波数特性(±24V電源)

ここに全 結果を示す。
 20 kHz で 1dB 下がってるのはサウンドカードの問題だろう。
 20 Hz から 20 kHz までフラットだった。

(2)歪率(THD)(±24V電源)

こ こに グラフを示す。

(3)矩形波応答(±24V電源)

(1)100kHz

100 kHz 水平 1us/div 垂直 0.5V/div              水平 1us/div 垂直 5V/div



(文献)
1.歪率特性カーブを描いてみよう.




2009.11.13 sけいし (s_keishi@yahoo.co.jp)
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